絶望の世界∀ −もうひとつの私日記−
第30週
4/30(月) 雨
休日なのがもったいない。早く細江さんに会いたいのに。
次はどんな風にいびってあげよう。何発鞭を入れてあげよう。
何て言ったら許してあげよう。ああ。
素敵な時間が待っている。
5/1(火) 晴
彼女、学校に来てない!何てことでしょう。
他の連中は気にもしてないけど私にとっては大問題です。
スプレーもわざわざ新しいのを買ってきたのに。ベルトもちゃんと鞄に入ってるのに。
冗談じゃありません。
5/2(水) 雨
今日も来てません。学校に来なければ何とかなると思ってるなんて許せない。
さすが牧原さんの手下なだけある。思考回路が似てるんだわ。
けど細江さん。貴女まで逃がすわけには行かないのよ。住所はこっちに筒抜けなのに。
逃げられると思ってるの?
5/3(木) 曇
ゴールデンウィークが始まりました。公式に逃げれる時間で安心してるのでしょう。
私がこうして襲撃の準備をしてるのも知らずに。
引きずり出してあげる。貴女達が私にやったことを、そのままお返ししてあげる。
待ってなさい。
5/4(金) 晴
細江さんの家に行きました。生意気にも一軒家に住んでました。
見つけるのにはさほど苦労しなかったです。電車賃が少しかかったくらい。
最初は親御さんが出ました。牧原さんのと違って真面目そうなお母さんです。
「亜紀ちゃーん。お友達よー。」と言って彼女を呼んでくれました。
その亜紀ちゃんが「お友達」が私と知った時の顔。歪みっぷりが最高。
「何しに来たの。」と小声で言ってきました。
私は鞄からスプレーを取り出して壁にシュッとやってライターで火をつけました。
壁が実に良く燃えました。泣きながら火を消す細江さんが健気でした。
「学校、来てね。」それだけ言い残して帰りました。
気持ちの良い一日でした。
5/5(土) 晴
学校が休みでも呼び出せばちゃんと来てくれます。
グランドでソフトボール部の人達が練習に励んでるのを後目に
私はがらんとした教室で細江さんへ鞭を打つのに励んでました。
「なんでこんなことするの?いい加減許してよ・・。」
私が一言「復讐。」と言うだけで彼女は黙り込みます。
許しを乞われる快感。打てば響く彼女の悲鳴。
「細江さん。私の下僕になりなさい。」
歯を食いしばって頷く細江さんに私は鞭を浴びせ続けました。
いずれは殺す。けど今は下僕として生かしておいてあげましょう。
5/6(日) 晴
牧原さんの後釜は私がもらった。最高の気分です。
死の運命を背負った下僕を従えて次のターゲットを狙います。
私は処刑の女王様。
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