絶望世界 もうひとつの私日記

第15週


1/21(月) 曇
練習で作った卵焼きはボロボロと崩れるほど固く焼いてしまいました。
醤油を入れすぎて真っ黒に。焦げて炭のような匂いがします。
しょっぱくて食べれるようなシロモノじゃありませんでした。


1/22(火) 曇
自分でお弁当を作ってみました。冷めたご飯にキャベツと卵の炒め物。
田村さんがつまんでくれて「なかなかおいしいよ。」と誉めてくれました。
けど本当は塩胡椒が足りなくて全然味のしないとても不味い。


1/23(水) 曇
田村さん。ホントに友達なんでしょうか。
一緒に帰る日も少ない。いや、ほとんど帰りは別々。
でもそれは授業が同じ時間に終わらないからからだよね。
クラスが違うからだよね。仕方ないんだよね。


1/24(木) 曇
疑わずにはいられない。頭が勝手にそう動く。
田村さんはいつもと同じ様に接してくれてます。
けど「いつもと同じ」って?前は全然違ってた。こんなに仲良しじゃなかった。
むしろ憎み、嫌い合うような関係だったはず。
仲良しな今の関係の方が間違ってるんじゃ・・・?


1/25(金) 曇
時間さえ経てば過去の罪は消えると思うのは間違いなんでしょうか。
私は処刑人じゃない。けど、何人も人を傷つけたのは確かです。
「あの時はおかしかった。」じゃすまされないのかもしれない。
今、私はその報いを受けてるのでしょうか。


1/26(土) 雨
田村さんと一緒に帰ろうとしたけど、今日は用事があるからと断られました。
そう。田村さんには私以外にもたくさんの知り合いがいる。
私は「用事がある。」と言ったら田村さんとの用事しかない。
やっぱり私は、私にはそれ以外選択肢が。


1/27(日) 晴
結論が出ました。答えは「聞かなかったことにする」
本当は嫌われてたっていい。何かの罠だっていい。
私には田村さんしか友達がいないから。例え騙されてたって構わない。
もう、一人に戻るのは嫌。


第16週