ストーリー 僕の日記

第11週「疑惑」


11月6日 月ようび くもり
困ったときの村上さんだのみです。
おじさんが先生やってることをチクるついでにぁゃιげなこうどうの意味も聞いてみようと思いました。
さっそくナースセンターに行ったけど村上さんはいませんでした。
きょうは休みかな?そう思ってほかのかんごふさんに確認してみました。
すると「あれをごらんなさい。」とにっこりえがおを返されました。
そのお姉さんがさしたのはホワイトボードでした。
かんごふさんたちのきんむひょうがのってます。村上さんのらんがあったのでよく見てみました。
「あゆはしばらくたびにでます。ちゃお〜。」
なんて人だ。


11月7日 火ようび はれ
村上さんにたよれないとなると自分でかいけつするしかありません。
おじさんのなぞをあばくにはどうしたらいいかな。うーんサスペンスちっく。
かといっておじいちゃんの名にかけるわけにもいきません。
ここはひとつコナンばりにあたまをつかうべきかな。
めがねかけておこさま紳士の服を着て。シューズをはけばほら、コナン!
てきとうなめがねが無かったのでこの前村上さんにもらったサングラスをかけました。
服も紳士っぽいのは黒いのしかありませんでした。こうなればかわぐつをはくしかありません。
なんだかものすごくかけはなれてる気がしてなりませんでした。
黒いスーツにサングラス。むしょうにマシンガンを持ちたくなるのはなんでだろう。
おとこ心がくすぐられます。


11月8日 水ようび はれ
おじさんががっこうにやってきました。きょうはじゅぎょうないはずなのに。
れいによってがっこうではさわやかおじさんです。またみんなの人気をあつめてました。
何しに来たのかきいてみると「今日はね。お仕事の打ち合わせなんだよ。」とふいてました。
ぜったいちがう。ぼくはもうおじさんをカケラもしんようしてません。
うらになにかあるはずです。ただでさえうらおもてにんげんなんだから。
そのことをあつし君に言うとわられました。
「えー。まめっち先生いい人じゃんー。」
いつのまに「まめっち」なんてあいしょうをしんとうさせてたんだ!?
びっくりしました。やつはやっぱりぬけめないです。
そしてみごとにみんなみごとにブタまめ先生になついてました。
みんな、だまされてるよ・・・


11月9日 木ようび くもり
きょうはおじさんはこなかったけどへんなじけんがありました。
女の子のリコーダーがぬすまれてたそうです。
しかもかわいい子のばかり。ブス山さんたちのはノーダメージでした。
もちろんぼくたちだんしのはまったくの手つかずです。
たぶんきのうのほうかごあたりにぬすまれたんだろうってことだけど
きれいにリコーダーだけ抜き取れててまるでプロのしわざみたいだって話です。
リコーダーなんてぬすんでどうするんでしょうか。
はんにんは家でピーピー吹いてるのかなぁ。そんなことして何がたのしいんだろう。
おかしな世の中です。


11月10日 金ようび ちょいあめ
おじさんのじゅぎょうです。みんなたのしく聞いてます。
ぼくはもうおじさんちでしゅうとくしたちしきばかりだったので、かってにネットであそんでました。
じゅぎょうがおわると、まめっち先生とおしゃべりタイムがはじまります。
女の子がおなかのにくをプヨプヨさせるたびにおじさんの目があやしくひかってました。
しかもなぜかいきぎれしてました。みんな気づいてないみたいだけど。
そろそろえんもたけなわといったかんじなったころ、おじさんが女の子たちに声をかけてました。
「よーし。じゃあみんな!明日、先生がおいしいモノをたくさんごちそうしてあげるよ!」
せすじがビリビリきました。女の子たちは「わーい!先生ありがとー。」ってよろこんでます。
そしておじさんはみんなに聞こえないくらい小さな声で、ボソリとつぶやきました。
「ホント、ごちそうがイパッイ・・。」
どーゆーいみ!?とてつもなくいやなよかんがします。
おじさんはぼくと目が合うと、目をパチクリさせて「んんー?」としらばっくれてました。
ぜったい何かたくらんでるよ。ぼくレーダーがピコンンピコンきけんを知らせてきます。
なんとかしなきゃ!


11月11日 土ようび はれ
おじさんが来てました。おしょくじかいは本当にやるようです。なかにわで女の子たちがくるのをまってます。
ぼくはじゅぎょうがおわるとすばやくなかにわにとんできました。そしてスルスルとおじさんのもとへ。
「ゃぁなおやっち。今日はざんねんだけど女の子だけなんだよ。男の子はたくさん食べるからよさんがねっ。」
よゆうちゃんです。ぼくはあさからねってたさくせんをかいししました。
「みんなこないって。」
おじさんの目がすごいいきおいでおよぎました。これ以上ないあせりっぷりです。
「ままままままじぇっすか!?」どもってます。かわいそうだけどぼくはうなずきました。
女の子たちをケダモノからまもるためです。心をおににしておいうちをかけました。
「『先生くさいからヤダ』って言ってた。」もちろんウソです。
でもそのあとのなげきっぷりと言ったらなかったです。かわいそうすぎて見てられませんでした。
自分のからだのにおいをかいではスンスンとなきごえをあげて・・・
そしてとぼとぼとかえっていみました。せなかがすすけてます。
とてもイヤなきもちになりました。これはちょっとやりすぎた?
あとから来た女の子たちにおじさんがかえったことをおしえると「えー楽しみにしてたのにー。」とかなしんでました。
やっぱりぼくはまちがったことをしたのでしょうか。むねがシクシクいたみます。
もしかしたらおじさん、本当にじゅんすいなきもちで教え子とせっしたかっただけなのかも。
なのにぼくはかってなかいしゃくでみんなとの仲をひきさいてしまった。
ああ、ぼくはなんて悪い子なんだ!


11月12日 日ようび はれ
おじさんにあやまりにいきました。ここままじゃ足をむけてねれません。
おじさんちにむかってると、とおくできょたいがうごめいてるのが見えました。
おじさんです。テクテクいそぎあしで歩いてました。どこに行くんだろう?とりあえずつけてみることにしました。
歩いてるとこうえんにつきました。誰かをまってるようです。
ぼくは回り込んでそばの木のかげにひそみました。少しの間いきをひそめてると、誰かやってきました。
「おや。やくそくのものはどうした?」そいつが言いました。かげになって顔がよく見てません。
おじさんは「あの、それが、ちょっとつごうつかなくて・・。」ときよわになってます。
「なんだと?それじゃあアレは教えられないなぁ。」となぞのじんぶつはいいはなちました。
なんかどっかで聞いた声です。でも誰だか思い出せません。
「いや、その、そのかわりコレはちゃんと手に入れました!」
おじさんがカバンからごそごそ何かをとりだしました。何本か棒みたいな・・・ってリコーダーじゃん!!
「おおおお!スバラシイ!ちゃんとびしょうじょげんていだろうな?」
「よりすぐりですよ。ウフフフ。」などとおじさんがほざいてます。犯人はおじさんだったの!?でもなんで?
ぎもんに思ったのもつかのま、答えはすぐにわかりました。
「よしよし。これならまぁいいだろう。やくそくどおりアレを教えてやろう・・・トムクルーズになる方法を!」
そのことばと同時に、日が射してきてそいつの顔が見えました。
・・・・・・・・・アッキー・・・・・
ぼくはもうげんなりしてズルズルとそのばにへたりこみました。
ふたりが帰ったあともしばらく起きる気がしなかったです。
なにやってんだこの人たちは。


第12週「卒倒」