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序章
12月12日(日) 晴れ
庭に入ってきた野良猫を見てたら無性に腹が立った。
勝手に僕の場所に入ってくるな。
僕は窓を開けて叫びながら手元にあったボールペンを投げつけた。
猫はすばやくよけてそのまま遠くに逃げ去った。
逃げる背中に向かって唾を吐くと、ヨダレが垂れて手についた。
冷たい。
あの熱さが嘘のようだ。
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第1部<追撃編>
第1章「傷」