絶望世界 もうひとつの私日記

第10週


12/11(月) 晴
岡部先生からやたら電話がかかってきます。
お父さんがオロオロしてましたが、私は絶対に出ませんでした。
「話があるって言ってるぞ。」
私に話す事は有りません。


12/12(火) 曇
メールもたくさん来てます。どれもレオンさんからでした。
見ることなく全部削除しました。
もう嫌。


12/13(水) 晴
夕方頃、気が付くと学校のパソコン教室にいました。
岡部先生に会う可能性は十分有ったんですが、そんなこと頭にありませんでした。
何も考えずインターネットをやってました。いや、何かを探してたのかもしれません。
救いが欲しかったのでしょう。画面を見る目が涙で潤んでました。
助けて・・


12/14(木) 晴
私を知る人など誰もいない。そんな場所に行きたいです。
MLではそれを手に入れたと思いました。だけど次々に汚されていきます。
もう一度、新しく生きる場所が欲しいです。
無ければ死ぬしかないのかな。それとももう死んでしまいましょうか。
そうですね。そうしましょう。死にましょう。
目をつぶって死を願いました。


12/15(金) 晴
死んだのは岡部先生の方でした。
何者かに背中から刺されたらしいです。
恐ろしい世の中です。


12/16(土) 晴
私が新しく生きれる場所はやっぱりMLだけのようです。
少し寂しくなってしまった気がしますが、淘汰されたと思えばいいでしょう。
これ以上、誰にも邪魔はされません。


12/17(火) 雨
「処刑人」からメールが届いてます。
「レオンの処刑完了!残り二人だな。さぁどっちから殺る?」
私宛のメールじゃない。MLで流れていました。
私の中で、何かがガラガラと音を立てて崩れ去りました。
戻れそうにありません。


第11週