絶望の世界∀ −もうひとつの私日記−
第11週
12/18(月) 曇
一足先に私だけ冬休みに入りました。
外に出たくありません。動くのすら苦痛です。
ずっと携帯電話の画面を眺めてました。
悲しいです。
12/19(火) 曇
処刑人はあれから何も送ってきてません。
メリルさんとダグラスさんはただ混乱するばかりでした。
「処刑人って誰!?」「レオンさんは?あの人見なくなったけど。」
私は何も言えませんでした。
12/20(水) 曇
やっと学校に行ったと思ったらまた引きこもり。
お父さんは腫れ物を触るように接してきます。
「早紀。悩みでもあるのか?学校で何かあたのか?」何をいまさら。
問題だらけです。学校も、MLも。
MLはほっとくわけにはいきません。意を決して書き込みました。
「処刑人はレオンさんのイタズラじゃない?」
またウソをつきました。
12/21(木) 曇
メリルさんが言いました。
「レオンさん、あなたのイタズラなんですか?それとも本当に処刑されたんじゃ・・。」
ダグラスさんも言いました。
「レオンさんが発言してくれればハッキリするね。おーいトニーレオンさーん。」
私も一緒に呼びかけました。「レオンさん。いるなら返事して!」
私、馬鹿みたいです。
12/22(金) 晴
返事がくるわけありませんでした。当然です。レオンさんは死んでるんだから。
私はなおもレオンさんのイタズラ説を叫び続けました。
処刑人が何も言わないことを祈りながら。
12/23(土) 晴
一心不乱に携帯をいじってるとお父さんが話しかけてきました。
「どうした?何かあったか?」と。いつものように「何でもない。」答えました。
いつもならそれで済むのに。今日は続きがありました。
「そうか。ならいい。いや、その、お前の学校で先生が殺されたって言うじゃないか。
それでな。あの、お前が殺したって噂がな。いや、なんでもないんだ。うん。」
ひどい。
12/24(日) 曇
クリスマスイブ。ダグラスさんと過ごしたいという願いは叶えられませんでした。
追い打ちをかけるようにメリルさんが言いました。
「ねぇ。sakkyが来てから変なことばっか起きてない?シャロンさんもレオンさんも消えちゃった。
sakky、あなたひょっとして処刑人と関係あるんじゃないの?」
全てがダメになっていきます。
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