絶望の世界∀ −もうひとつの私日記−
第17週
1/29(月) 晴
お父さんの厳しい視線に耐える必要は無くなりました。
ダグラスさんのメールを待ってるだけで私は幸せです。
新しい世界はもう目の前だから。
1/30(火) 晴
私の本名は岩本早紀。その他イジメれっこ女子高生であることとか全て告白しました。
ほとんどバラされてたけど改めで自分で言うと重みが違います。
牧原さん、岡部先生、板倉さんのことには触れなかったけどこれは関係ありません。
なんだか隠すことが無くなるとスッキリしました。
最初から彼を信じておけば良かったです。
1/31(水) 晴
私の告白に答えて、ダグラスさんも素性を明かしてくれました。
本名は風見祐一。東京在住。高校を卒業してからは働いて一人暮らしをしてるそうです。一人暮らしなんて理想的です。私も一緒に住めたらどんなに素敵でしょうか。
風見さんに会いたい。
2/1(木) 雨
電話したい。電話で直接風見さんの声を聞きたい。
メールでしかやり取りできないなんてもどかしいです。
それに日曜日の場所とかも決めなきゃいけないし。メールでその旨を伝えました。
電話番号を教えて下さい、と。
2/2(金) 曇
風見さんの電話番号は教えてもらえませんでした。
「電話はこっちからかけるから。早紀の番号教えてよ。」
教えます。だから電話を下さい。すぐに番号をメールで送りました。
会う予定は明後日だから。はやく決めないといけないから。
時間がありません。
2/3(土) 曇
風見さんは明日会う予定なのを忘れてるんでしょうか?
「電話、ちょっと待ってくれないかな。」
もう当日になってしまいます。場所も時間も決まってないのに。
何度もメールを送ってせかしても効果はありません。
なぜ電話をくれないんですか。
2/4(日) 曇
ダメです。風見さんまでも私を疑ってしまいました。
「今日は駄目だ。早紀、君は俺を殺すつもりなんじゃないだろうな。」
勘違いです。貴方にそんなことしません。
私は処刑人じゃありません!
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