絶望世界 もうひとつの私日記

第24週


3/19(月) 晴 
終業式に牧原さんは出席しませんでした。
学校に姿を見せないのはいい作戦だと思ってるのでしょう。
明日から春休みだから。休みを挟めば私が諦めるとでも?
一番人気の貴女をそんな簡単に逃すわけないじゃない。


3/20(火) 曇
春休みに突入。牧原さんは安心してるでしょうけど、そんなの甘いです。
同じクラスってことは連絡簿があるってこと。
住所がわかるってこと。


3/21(水) 晴
住所だけで家を探すのは結構苦労します。
学校の近くだとわかってたのに数時間もウロウロしてしまいました。
やっと見つけたアパートはとてもみすぼらしいオンボロ。
牧原さんは貧乏人だと判明して楽しくなってしまいました。
私も貧乏だけど家は一軒家。勝った。


3/22(木) 晴
一日中張ってると怪しまれるのでちょくちょく見に行く程度にしておきました。
そのせいか牧原さんを見かけることができませんでした。
何人もアパートを通る人はいたのに。彼女はいない。
張り込みも難しいです。


3/23(金) 晴
昼間だけ張り込みしてても牧原さんを見つけることはできないかもしれません。
あの人はいつも遊び人っぽい格好してたから夜遊びするタイプかも。
家に帰って来ない可能性も考えないと。


3/24(土) 晴
腹が立ちます。牧原公子、いい加減姿を見せない!
生活パターンを把握してから処刑計画を立てようかと思ったけど
張り込みが効果無いので作戦を変えないといけません。
呼び出し。それしかない。


3/25(日) 雨
牧原さんの携帯の番号はわからないから家に直接電話するしかありません。
あの鬼畜女王が私の話に耳を傾けてくれるかわからないけどうまく言わなきゃ。
凶器はどうしよう。後から首を絞める?相手がスキを見せないとできない。
ならやっぱり、一撃必殺で。
台所の包丁を一つ拝借しました。


第25週