絶望世界 もうひとつの私日記

第29週


4/23(月) 晴
放課後、細江さんを呼び出そうと思ってそそくさと帰り支度をしてる細江さんに
「ちょっと話があるんだけど。」と言ったらキっと睨まれて「私に話は無いわ。」と言われてしまいました。身も蓋も無いです。
仕方ないから鞄からお兄ちゃんのベルトを取り出して問答無用でブッ叩きました。
悲鳴を上げて逃げてく姿が笑えました。


4/24(火) 曇
細江さんは私を避けてたけど他に友達もいないからスキだらけでした。
トイレに行く時について行って後からベルトで背中をピシリとやりました。
驚いて「何すんのよ!」と叫んでたけど私は何も言わずにピシピシ繰り返しました。
最初は強気だったくせに段々涙目になって「やめてよ。」と訴えるようになりました。
休み時間が終わるまでやめませんでした。


4/25(水) 雨
トイレは人も来なくてピシピシやるには絶好のチャンスです。
でも今日は生意気にも抵抗されました。ベルト鞭にもめげずに胸ぐらをつかんできました。
「いい加減にしなさいよね!私が一人だからって何もできないと思ってるの!?」
こんなこともあろうかと左手に持ってた英和辞典が細江さんのこめかみに直撃しました。吹っ飛びました。それ以後抵抗しなくなりました。


4/26(木) 晴
トイレに行ったらピシピシやられるのを知った今、どうするのか見物でした。
そしたら彼女、一日中トイレに行きませんでした。我慢してやがります。
私は「トイレに行かないの?」と何度も聞いたけど「うるさいわね!」と突っぱねられました。まだ元気は残ってるようです。


4/27(金) 晴
整髪スプレーを顔にかけてあげました。「ねぇ。トイレに行きましょうよ。」
何か言おうとしてたけどスプレーが口に入ったから言葉は出てきませんでした。
顔に手を当ててもがきながらトイレに駆けて行きました。
私も後を追って彼女が水道の蛇口をひねる前にベルト鞭で手を弾いてやりました。
スプレーでシュッ。鞭でピシッ。シュッ。ピシッ。シュッ。ピシッ。シュッ。ピシッ。
泣いてました。


4/28(土) 曇
トイレに誘うと「覚えてなさい。タダじゃ済まないわよ。」と睨んできました。
仲間に見捨てられたくせに良く言います。
「じゃぁ牧原さん連れてきてよ。」って言ったら歯ぎしりしてやがりました。
うるさいので英和辞典の角を口にぶつけました。
血を流してました。


4/29(日) 雨
こんなに充実した一週間は久々な気がします。
反抗すればするほど屈した時の快感が大きい。人の優位に立てるってこんなに素晴らしいなんて。すぐに殺してしまうのは惜しい。
まだ新学期は始まったばかり。
いたぶりの刑、ずっと続けていきたいです。


第30週