絶望の世界∀ −もうひとつの私日記−
第24週
3/25(月) 晴
電話をかけるのにこんなに勇気がいりました。
でもやりました。相手が出るまでコール音がとても長く感じる。
誰も出ませんでした。
3/26(火) 曇
親が出ました。取り次いでもらいました。
でも出たのはまた親御さんでした。
「今ちょっと寝てるみたいだから・・。」
有り得ない。
3/27(水) 雨
今日も出たのは親御さんでした。
「今ちょっと出かけてるから。」
携帯は壊れてるので自宅に折り返し電話して欲しいと頼みました。
こっちの自宅なんてもうバレバレなんだから隠す必要もない。
待つだけです。
3/28(木) 曇
やっぱりこうなってしまう。
電話が来ません。たぶんずっと来ないと思います。
いるのは分かってるのに。居るはずなのに。
話をさせてもらえない。
3/29(金) 曇
思いが通じたのでしょうか。
今でも信じられないのですが、田村さんから電話が来ました。
でも喜んでいいのかわかりません。一言だけ言われてすぐ切られました。
「早紀、私には強力な味方がいるんだからね。私を殺そうとしても無駄よ!」
致命的な何かが失われてる。
3/30(土) 晴
強力な味方とやらは田村さんを守るだけなんでしょうか。
こっちに出向いてはくれないんでしょうか。
遠藤さん。秋山君。まだ見てない人達。
私を裁きにきてよ。罰を受けて、罪を償って、例え誤解だったとしても。
私は早く・・・許されたいの。
3/31(日) 晴
考えてみればこれ以上最悪の事態はありません。
今更どんなことを言っても無駄。私は「処刑人」として見られてる。
裁かれる覚悟は決まってる。むしろそのつもりでいるんだから。
となれば。
自分から会いに行くしかないよね。
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