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序章

第1章 「朝と夜」
 第1週 起床
 第2週 挨拶
 第3週 洗顔
 第4週 朝食

第2章 「動と静」
 第5週 音色
 第6週 景観
 第7週 思考
 第8週 吐息

第3章 「光と影」
 第9週 暗影
 第10週 遮光
 第11週 黒雲
 第12週 雷鳴

第4章(終章) 「夢と現」
 第13週 霧中
 第14週 終局
 第15週 夢幻
 最終週 解放






第三週 「洗顔」

1月22日(月) クモリ

タケシ君にずっと睨まれてます。ボクは何か悪いことしたんでしょうか。
腕を組んで壁により掛かってボクのことをまじまじとながめてるんですがあまりいい気分じゃありません。
話しかけるのは怖かったけどこのまま睨まれ続けるのはもっと嫌なので勇気を出して「ボク何かした?」と聞きました。
「いや、何もしてない」と答えてくれたけど睨むのはやめてくれません。
落ち着かないです。


1月23日(火) ハレ

タケシ君はボクから目を離しません。いい加減にして欲しいです。
あまりにしつこいのでボクは怒ってしまいました。「なんでそんなに睨むの?」
するとタケシ君は深いため息をついて何度も首を横に振りました。
「その前にさ。君は自分が誰だかわかってる?」
わかりません。


1月24日(水) ハレ

どうゆうことでしょう。ボクは自分が誰だかわかりません。
覚えてるのは、深い眠りから目覚めたあの朝からのことだけです。それより前のことは思い出してはいけません。
鏡を見て自分の顔を確認しようとすると、タケシ君が鏡の前に立つので見ることはできません。
タケシ君はボクのことを知ってるようでした。「察しはついてる」と言ってたけどそれが誰だかは教えてくれませんでした。
気になります。


1月25日(木) アメ

とりあえず鏡で自分の姿を確認したいです。タケシ君にどいてもらうように言ったら断られました。
「今見てもたぶん理解できない」とのことでした。理解できないって何がでしょう。
仕方ないからおじいさんとおばあさんに聞いてみようとしたらタケシ君に腕を捕まれてものすごく睨まれました。
「あいつらには何も言っちゃいけない」って。怖い顔してたから従うことにしました。
でも知りたいです。


1月26日(金) ハレ

どうしても知りたいと言ったらタケシ君は考え込んでしまいました。
「見たら色々理不尽なことが出てくるけど、それでも見る勇気はあるか?」
なんで自分の顔を見るのに勇気が必要なんでしょうか。ボクはそんなに変な顔してるんでしょうか。
手で顔を触って見てもぐにゃぐにゃするだけで何もわかりませんでした。
どうなってるんでしょう。


1月27日(土) ユキ

このままじゃ気になってグッスリ眠れないし唯一の楽しみのご飯もおいしくありません。
何度も何度もタケシ君に頼み込むと、渋い顔してようやく承諾してくれました。
「一つだけ約束してくれよ。見た後、絶対パニックを起こさないこと。」
たぶん約束できます。でもタケシ君は「明日にしよう。じっくり覚悟を決めるんだ。」と言って先延ばししました。
ボクは平気なのに。


1月28日(日) ハレ

顔を洗う時、ついにタケシ君がどいてくれました。鏡にボクの姿が映ってました。
でもそれは、ボクが思ってたのとは全然違って、誰がわからないけどボクが喋ると鏡の中の女の人もちゃんと口を動かして、
やっぱりこの人はボクなんだと思って、つまりボクは鏡に映ったように、なんかちょっと年いったおばさんで・・・??
混乱しそうになるとタケシ君が「何も考えるな」と叫びました。そして「俺の言うとおりにしてれば大丈夫だから。」と。
だから何も考えません。





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