序章

 ъ( ゚ー^)<いち
 第1週 遭遇
 第2週 調査
 第3週 実体
 第4週 処理

 (゚∀゚)<に
 第5週 新手
 第6週 偽物
 第7週 苦渋
 第8週 白熱

 (;´Д`)<さん

 第9週 驚愕
 第10週 順応
 第11週 疑惑
 第12週 卒倒

 (ρ_;)ノ<し
 第13週 勧告
 第14週 無情
 第15週 審判
 第16週 天使







第3週 「実体」

9月11日 月ようび すごいあめ

おじさんにはなしかけられました。
「ねぇ。君はなんでこの病院にいるの?」って。
いきなりはなしかけられてびっくりしました。
ぼくはからだがよわい体質で何度か入院してることをきちんと答えました。
おじさんはフンフンと鼻をならしてうなずいてました。
しばらくだまったあと、またはなしかけられました。
「じゃぁ木の葉っぱが全部おちたら死んじゃったりするんだ。」
しません。


9月12日 火ようび くもり

おじさんに村上さんの名前を聞かれました。
あゆこだったと思いますって答えると、ムフーってよろこんでました。
「あゆ〜」って言いながらまくらに抱きついてます。
はなしついでにぼくはいちばん気になってたしつもんをしてみました。
おじさんはなんで入院しているの?
おじさんはきゅうに目をほそめてまどの外をながめました。
「ラブシック。恋のやまいサ」
おくがふかいです。


9月13日 水ようび くもり

おじさんがしゃべるようになったのがもんだいになってるみたいです。
村上さんが「えんどうさん。なおったなら退院してもいいんですよ」って言ってました。
おじさんの名前はえんどうって言うらしい。知らなかった。
おじさんは退院する気はないみたいです。言い返してました。
「あゆ。そんなこと言うなんてお前らしくないゾ」
かかとでけられてました。まわりげりです。
村上さんとおじさんって知り合い?
でも名前知らなかったし・・・
なぞです。


9月14日 木ようび すこしあめ

村上さんにおじさんと知り合いなのか聞いてみました。
すごいいきおいで否定してました。
「なおや君。私がブタと知り合いなワケないでしょ?」
たしかに年がはなれすぎてます。
それにキレイな村上さんとこのおじさんじゃちょっとつりあわないなって思ってました。
おじさんが「見つめるなよ。てれるじゃないカ」って言いました。
村上さんはにらんでるだけでした。
すれちがってます。


9月15日 金ようび はれ

おじさんが退院させられるそうです。
お金のはなしとか病院のつごうとかどろくさいはなしが聞こえてきます。
オトナの世界をかいま見てしまいました。
「ボクには待ってる人がいる。でもあゆを置いていくわけにもいかナイ」
とおじさんはよくわからないことを言ってました。
こんなめずらしいおじさんを観察できなくなるのは残念です。
ちょっとさびしいな。


9月16日 土ようび おおあめ

おじさん、つれていかれちゃいました。
観察日記ができなくなっちゃう。でもオトナの事情だから仕方ありません。
おじさんはひっしに抵抗してたけど、あっけなくやられてました。
村上さんはニコニコしながらなかゆび立てて見送ってました。
さいごにおじさんはすごい声でさけんでました。
「ゆぅーーーりあぁぁーーーー!!」
だれ?


9月17日 日ようび くもり

おじさんが戻ってきた!すごいいきおいで。
でもなんだかようすがおかしいです。
「愛ゆえに愛ゆえに」と叫びながら村上さんに抱きつきました。
すぐにアッパーをくらってましたが、そのいきおいでぼくのベッドに飛んできました。
思わずぼくと目があいました。そしたら。
「抱いてくれないとこいつくっちまうぞゴルァ」って。
村上さんはやめなさいって叫んでおじさんは「愛を下さい」と叫んでて・・
今でもおじさんはぼくの横でフウフウ鼻をならしてます。暑苦しいです。村上さんはいません。
ぼく、人質になったっぽい!
ドキドキです。




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