序章

 ъ( ゚ー^)<いち
 第1週 遭遇
 第2週 調査
 第3週 実体
 第4週 処理

 (゚∀゚)<に
 第5週 新手
 第6週 偽物
 第7週 苦渋
 第8週 白熱

 (;´Д`)<さん

 第9週 驚愕
 第10週 順応
 第11週 疑惑
 第12週 卒倒

 (ρ_;)ノ<し
 第13週 勧告
 第14週 無情
 第15週 審判
 第16週 天使







第7週 「苦渋」

10月9日 月ようび あめ

せっかくのあめなのに学校がやすみです。
あしたあめがやんだらあいつがやってきてしまいます。
やっぱりみつぎものしなきゃいけないのかな。
でも持っていかないとトムクルーズにインタビューされちゃうから。
ぼくのだきつきピカチュー。あいつのうでなんかにまいたらちぎれます。
ぼくのピカチューざぶとん。あいつがすわったらつぶれちゃう。
ぼくのピカチューだきまくら。あいつがだきしめたらあせがじっとり。
おじさんっぽいあのにおいがピカチューに。
イヤだ・・・


10月10日 火ようび はれ

きょうからぼくもアキヤマファミリーのいちいんです。
ボスのアッキー様にはていきてきにみつぎものをしなくちゃいけません。
きょうはぼくのおきにいりだったてのりピカチューをみつぎました。
これでぼくも晴れてみんなと同じなやみをきょうゆすることになりました。
これからはあつし君となぐさめあう毎日です。だれもボスにはさからえません。
ボスのふとりっぷりはおじさんにはおとるけどかなりすごいほうです。
いぜん「デブ」って言った子はすごいいきおいでたたかれたらしい。
ぼくは思わず「ブタ」って言ってしまいそうでした。
言ってたらなにをされてたかわかりません。
気をつけないと。


10月11日 水ようび はれ

ボスのたわむれにおつきあいしなきゃいけないので
みんな家にかえるのがおそくなってしまいます。
ボスはあらくれものにふんして女の子をおっかけるのがにっかです。
ぼくたちおとこはそれをうらやましがらなければいけません。
でもさいきんはそれだけではふまんなんだそうです。
「小学生じゃとしまだ。じだいはようじょだ」って。
妹がいたらつれてくるようにめいれいされました。
へんたいです。


10月12日 木ようび はれ

きょうはあつかったのでボスがとってもにおいました。
おじさんを思い出してなつかしかったけどいい気分はしませんでした。
あつし君がきのう言われたとおり妹のまきちゃんをつれてきてました。
まきちゃんもおじさんっぽいあのにおいがダメだったらしく
「この人くさい」とつめたくいいはなってました。
でもボスはそんなまきちゃんを気に入ったようでした。
ボスはようじょになじられることがかいかんらしいのです。
まきちゃんが「ブタさん」とか「おにく」とか言うとかえってボスはよろこびます。
あげくのはてにボスは「まき。きょうからボクをおにいちゃんとよべ」などと
ほざかれていらっしゃいました。まきちゃんを見る目がいようにぎらぎらしています。
もうついていけません。


10月13日 金ようび くもり

だぁいピンチッ
レイクエンジェルにまかせたいです。
あつし君とボスのやりとりがぼくのうんめいをきめました。
「なんできょうもまきをつれてこないんだ」
「ボスのにおいがいやだって言って・・・」
「むりやりでもつれてこい」
「むりです。あいつはいちどきらいになったものはぜったいうけつけません」
「いいからつれてこい。めいれいだ」
「むりなんです。あいつ、いやなことにはぜったいうごかないんです。」
「・・・そうか。ならすきなものならいいんだな」
「はい。すきなものにはすぐにとびつきます」
「かわいいやつだ。」
「そうでしょうか」
「よし。じゃぁまきタンのすきなものはなんだ」
「えっと・・・ピカチューです。」
ぼくのピカチューマスターズコレクションがすべてぼっしゅうされることにきまりました。
泣きそうです。


10月14日 土ようび はれ

こうえんでボスがまってます。
でもぼくはいけませんでした。ピカチューたちがぼくをかなしいめでみるんです。
ボクヲステルノ?ミステルノ?心のこえがきこえてきます。
おしゃべりピカチューたちがぼくをせめたてました。
ピッコリピコチューもすぐにきえてしまいそうなさみしい光をはなってます。
バイブDEピカチューなんかはきょうふのあまりガタガタふるえてました。
こんなけなげなやつらをボスにわたすなんて・・・
ぼくはみんなにあやまりました。わがみかわいさにみんなをてばなそうとしたことを。
ごめんよぼくのピカチューたち。これからもずっと。ずっといっしょだよ!
ダッチピカチューとはげしくだきあい、あついゆうじょうをたしかめあいました。
にげない。


10月15日 日ようび こさめ

あつし君によばれてこうえんに行くとボスがいました。
「ピカチューはどうした。なんでもってこないんだ」
ぼくはくちびるをかみしめてずっとうつむいてました。
ここがしょうねんばです。もうボスのいいなりにはならない。
「しんいりのくせになまいきだぞ」とかなじられたけどぼくはなにも言いませんでした。
ボスはだんだん声をあらげてさけびはじめました。
「フォロォォーミィィー!!」
みんなはしぶしぶ「おー」って言ってたけどぼくだけはしたをむいたままでした。
ボスがとうとう切れました。
「お前もうゆるさねぇ!トムクルーズよぶぞ!かくごしておけ!」
そう言い残してはしりさりました。あつし君たちはしんぱいそうにぼくを見てます。
そのなかでぼくはひとり、心のなかでかくごをきめてました。
トムクルーズとたたかうよ!




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