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 序章

<腐食編>

第1章 「深淵の蟲」
 第1週 跫音
 第2週 浸食
 第3週 激化
 第4週 天誅

第2章 「孤城の華」
 第5週 遺産
 第6週 歪曲
 第7週 崩壊
 第8週 散花

第3章 「背徳の咎」

 第9週 浮遊
 第10週 煮沸
 第11週 逆転
 第12週 断罪

第4章 「絶望の時」
 第13週 白紙
 第14週 泥濘
 第15週 絶望
 第16週 引導

<虚像編>

第5章 「電脳の渦」
 第17週 輪廻
 第18週 接近
 第19週 衝撃
 第20週 凶行

第6章 「悠久の闇」
 第21週 波紋
 第22週 追跡
 第23週 煽動
 第24週 漆黒

第7章 「虚空の塔」
 第25週 降臨
 第26週 劫火
 第27週 混沌
 第28週 淘汰

第8章 「希望の光」
 第29週 決戦
 第30週 呪縛
 第31週 絶叫
 第32週 昇天













第三週 「激化」

11月23日(月) 晴れ

今日は休日なので学校が有りません。一日中家にこもってました。
早紀が友達と遊びに行ってしまったので僕は独りでした。親とは必要最低限の事しか会話しません。
早紀には友達がたくさんいてうらやましいです。クラスではかなりの人気者らしいです。
僕には友達がいません。まともに話してくれる人は早紀だけです。
学校の人達は嫌いだけど女子の使ってるモノは大好きです。それだけが学校に行く理由です。
僕はまだ大丈夫です。


11月24日(火) 曇り

学校に行ったら、僕は人気者になってました。
教室に入るなり奥田が「みんなー!虫が来たぞー!」と声を上げました。
すると何故か盛大な拍手で迎えられてました。そして僕の行動全てを奥田が説明します。
話しかけようとしても奥田が「今虫が何か言ってます。独り言でしょうか。」と言って誰とも話せません。
不思議です。


11月25日(水) 曇り

僕が歩くと道が出来ます。みんなが避けてるのかと思ったらそうでもありませんでした。
たまにすれ違いざまに頭を叩いていく人が何人かいます。蹴っていく人もいます。
その人達はみんな奥田から「虫に触れた勇者」として賞品をもらってました。
教室の黒板には隅に「虫に触れた人はアルコールできちんと消毒しましょう。」と書かれてありました。
胸が苦しいです。


11月26日(木) 晴れ

教室に入るときは相変わらず虫コールで迎えられます。でも帰りはほったらかしにされます。
寂しいので誰もいない放課後に女の子のロッカーをあさってました。
体操着とかは全部持って帰ってしまったらしく、仕方ないので上履きを取りに行きました。
今日は何故か異様に興奮してしまいしゃぶりついてました。いじめの反動でしょうか。
落ち着きます。


11月27日(金) 曇り

奥田に見られました。写真を撮られた瞬間に気づきました。
放課後も僕を尾行していたらしいです。上履きを口に含んだまま呆然としてしまいました。
奥田は大笑いしながら「明日を楽しみにしてな。」と言ってました。もうどうしようもありません。
僕は声をあげて泣きました。随分長く泣いてた気がします。誰もいない放課後。誰も慰めてくれません。
時間を戻して欲しいです。


11月28日(土) 雨

朝、早紀が途中まで一緒に行こうと言ったので学校に行ってしまいました。本当は休むつもりでした。
学校中に昨日の写真が貼ってあります。教室に入ると冷たい視線で迎えられました。異様に静かです。
机には男物の上履きがたくさん詰まってました。誰かが「虫は死ねよ。」と言ってるのが聞こえました。
暴力的ないじめから陰湿ないじめに変わり、完全に無視される様になりました。露骨に避けられます。
唯一奥田だけが話しかけてくれました。「学校休んだら家に写真送る。」と言われました。
逃げられません。


11月29日(日) 晴れ

今日は休息の日。明日は学校に行かなければなりません。そうしないと早紀にもバレてしまいます。
僕は決して悪いことをしたとは思ってません。少し人と違った趣味を持ってただけです。
でも早紀には知られたくないです。その為なら僕は何だってします。
今日も早紀を見るだけで救われた気分になりました。もう僕には早紀しか残されてません。
他には何もないです。



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